くっついたらアウトだと思っていた話。

暑いですね。ごきげんよう、文字書きです。今日は若い人達にはわからないかもしれない話をします。時間がある人だけ見てね。

その昔、一般マンガ誌で連載されていた殺し屋と刑事のラブストーリーがありました。両方男です。殺し屋は超オトコマエでスパダリで、男も女もいけちゃうけど、闇を抱えて生きている。刑事は女の子と間違えられるほどの美形だけども、中身は一本筋が通っていて、誰からも好かれちゃう太陽属性。説明するまでもなく超有名なマンガ。

二人は惹かれ合っていて、なんだかんだでキスはしてる。でも絶対寸止めだし、殺し屋は刑事に手を出さない。私たちの間では「くっついたら殺し屋は死ぬ」と信じられていました(笑)。

ところがですよ奥さん、ある日二人が一線を越えたんです!なんてこった!女子高校生だった私(大学生だったかもしれない)は絶望しました。寄ると触ると「死ぬなこれ。殺し屋死ぬわ。なんでくっついちゃったんだ」と嘆いてました。

少なくとも私の周囲の女子は皆そう信じてました。もう連載は終わりに向かってるのかしら。だから一線越えちゃった?このあと破滅が待ってるのね、と。

ところが二人はその後ラブを貫き、全然ハッピーエンドでした。えー。マジか!いや、全然いいけど!むしろウェルカムだけど!

なんでそんな風に思っていたかというと、30年とか40年とか前の物語は男同士=悲恋がスタンダードで、どんなに愛し合って学校から駆け落ちしても社会に適応できずに麻薬中毒とかで片方が死んじゃうし、超運命の恋人同士なのにあと一歩のところでで攻めが我に返っちゃって女とくっついちゃうし、僕と行こうとヴァンパイアが永遠の命を授けても殺されちゃうし、日本だけじゃなくて外国映画だって最後は全部悲恋だった。JUNEですら死にネタオンパレードだったよねー。

だから、公の映画やドラマで男同士がくっつくと、その後起こりうる悲恋の結末に向けて、心が予防線を張るのです。多分あのマンガが時代の分岐点にあったのは、間違いないと思います。あのあたりでハッピーエンドが許され始め、BL本も普通の本屋に並び始めたんじゃないかな。

何が言いたかったかというと、某ドラマにおいて、6話から7話の間の一週間、誰と誰がくっつくのか、あるいは誰ともくっつかないのかって悶絶していた時間に、私らの胸をひたすら悪夢がよぎっていたのはこれまでの経験値に基づく根強い疑いがあったからなんです。

「女の子とくっつく」

「いや、それだとこの話の大前提がそもそもおかしくなる」

「じゃあ部長とくっつく」

「いやいや、まあヒロインだけども。それはないよ。結婚式の映像が出ちゃってるからいっそそれはないよ」

「一年間の間に何があったん」

「流され侍にもほどがあるやん、ハルター!(腹から出る声)」

「いっそ誰ともくっつかないバッドエンド」

「暴動起こるわ」

今となっては笑い話だけども、あの一週間は本当に胃が痛かった。きっと皆同じ気持ちだったと思うけど、おばちゃんたちはもっと悪夢の中にいたと思うの。ていう話。ここまで長々お付き合いいただいてありがとう(笑)。

いやあ、本当に本当にいい時代になった。男同士の月9とはよく言ったもんだ。だからって安易にこのテーマをドラマとか映画に持ってくると大やけどすると思うけどねー。

せっかく良い時代が来たのだから、同じように楽しく良質な同性同士のラブストーリーがたくさん出てくることを切に希望します。

 

 

 

 

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